Googleリスティング広告の連載第2回です。 今回は、いよいよ実際に手を動かして「Google広告のアカウント開設」から「初期設定」までを完了させましょう。
多くの初心者がここで「ある罠」にハマり、最初から運用しにくい設定でスタートしてしまいます。そうならないための「プロの抜け道」も含めて解説します。
「広告アカウントの開設」と聞くと、面倒な審査や複雑な手続きを想像していませんか? 実は、Googleアカウントさえあれば、わずか10分程度で開設自体は完了します。
しかし、ただ開設するだけでは不十分です。 「成果が出るアカウント」にするためには、最初の設定で絶対に押さえておくべきポイントがあります。
今回は、アカウント開設から、お金を無駄にしないための支払い設定、そして広告運用の要(かなめ)となる「コンバージョンタグ」の設定までを、図解付きで完全ガイドします。
この記事を読みながら進めれば、あなたのアカウントは「プロと同じ運用環境」でスタートできます。
【最重要】「エキスパートモード」で開設せよ!
Google広告を始めるとき、初心者が100%ハマる罠があります。 それは、Googleが親切心で誘導してくれる「スマートモード(スマートアシストキャンペーン)」です。
- スマートモード: 設定が簡単だが、詳細な分析や改善がほとんどできない(初心者向け簡易版)。
- エキスパートモード: すべての機能が使え、細かく改善ができる(プロ・本格運用向け)。
「初心者だからスマートモードでいいや」と思うかもしれませんが、本気で成果を出したいなら、最初から絶対に「エキスパートモード」を選ぶべきです。後からの切り替えも可能ですが、データが引き継げないなどのデメリットがあるため、最初が肝心です。
アカウント開設の3ステップ
手順は非常にシンプルですが、画面上の「小さなリンク」を見逃さないようにしてください。

- Google広告公式サイトへアクセス まずはGoogle広告の公式サイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックします。普段使っているGoogleアカウント(Gmail)でログインしましょう。
- 「エキスパートモードに切り替える」をクリック ここが運命の分かれ道です。最初の画面で、大きく目立つボタンを押さず、画面下部にある小さなテキストリンク「エキスパートモードに切り替える」をクリックしてください。
- プロのTIPS: もし「キャンペーンを作成」の画面に進んでしまっても、「キャンペーンなしでアカウントを作成」というリンクを探してクリックしましょう。これを使えば、クレジットカード情報や広告文をまだ入力したくない段階でも、先に管理画面に入ることができます。
- ビジネス情報の入力 「請求先住所の国」「タイムゾーン」「通貨」を確認して「送信」を押します。これらは後から変更できないので、日本円(JPY)になっているか必ず確認してください。
これで、アカウントの「箱」は完成です!
支払い情報の登録(クレジットカード設定)
広告費を支払うための情報を登録します。 Google広告は、広告がクリックされて費用が発生した分だけ、後から自動で引き落とされる形式が一般的です。
- 管理画面の右上にある「ツールと設定(スパナのアイコン)」をクリック。
- 「料金」セクションの中にある「設定」または「概要」を選択。
- 「お支払いプロファイル」を作成し、クレジットカード情報を入力します。
- チェックポイント: 「自動支払い」になっていることを確認しましょう。残高不足で広告が止まるのを防げます。
【必須】コンバージョンタグの発行と設置
ここが今回の記事の山場であり、初心者が最も挫折しやすいポイントです。 しかし、ここをクリアしないと「広告で何個売れたか」が分からず、ただお金を垂れ流すことになります。頑張って設定しましょう!
コンバージョン(CV)とは?
「商品の購入」「お問い合わせ」「資料請求」など、Webサイト上でユーザーに起こしてほしい最終的なアクションのことです。
設定の仕組み(概念図)
仕組みは単純です。Google広告が発行する「計測タグ(スパイのようなプログラム)」を、あなたのWebサイトに埋め込むだけです。
以下の図解で、コンバージョン計測の全体像をイメージしてみましょう。

- ユーザーが広告をクリックしてサイトに来る。
- 商品を購入し、「購入完了ページ(サンクスページ)」に到達する。
- そのページに埋め込まれたタグが作動し、Google広告に「1件売れたよ!」と報告する。
設定手順(WordPressの場合)
手順1:コンバージョンアクションの作成
- 管理画面右上の「ツールと設定」 > 「測定」 > 「コンバージョン」をクリック。
- 「+新しいコンバージョンアクション」をクリックし、「ウェブサイト」を選択。
- 自社サイトのURLを入力してスキャン(該当がなければ手動で追加)。
- 「手動でコンバージョンアクションを追加」を選択。
- カテゴリ: 「購入」や「申し込み」を選択。
- コンバージョン名: 分かりやすい名前(例:商品購入)。
- 値: 売上の金額を計測したい場合は設定しますが、最初は「値を設定しない」でもOK。
- カウント方法: 商品の販売なら「すべて」(3回買えば3件の売上)、資料請求なら「1回」(同じ人が3回請求しても見込み客は1人)。
手順2:タグの設置(2つの方法)
タグの設置には、大きく分けて2つのルートがあります。
Aルート:Webサイトに直接貼る(シンプル) 発行された「Googleタグ」をコピーし、WordPressの<head>セクションに貼り付けます。
- 推奨プラグイン: 『WPCode』や『Insert Headers and Footers』を使うと、テーマファイルをいじらずに安全に貼り付けられます。
- 注意: 「イベントスニペット(購入完了を計測するタグ)」は、購入完了ページ(サンクスページ)のみに反応するように設定する必要があります。
Bルート:Googleタグマネージャー(GTM)を使う(推奨) プロの現場ではこちらが標準です。GTMを使えば、複数のタグを一元管理でき、サイトの表示速度への影響も抑えられます。
- GTMのアカウントを作成し、サイトにGTMタグを設置。
- GTMの管理画面で「Google広告のコンバージョントラッキング」タグを新規作成。
- Google広告で発行された「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」をGTMにコピペする。
- トリガー条件を「Page URL が /thanks(完了ページ)を含む」などに設定。
- どっちがいいの? 初めてで難しそうなら、まずはAルート(プラグインで設置)でOKです。まずは「計測できる状態」にすることが最優先です!
まとめ:準備完了!次は「戦略」を立てよう
お疲れ様でした!これでGoogle広告を始めるための「土台」が完成しました。 最後に、今回達成した内容をチェックリストで振り返りましょう。

- エキスパートモードでアカウントを開設した。
- 支払い情報を登録した。
- コンバージョンタグを設定し、成果が計測できる状態になった。
この3つが揃って初めて、スタートラインに立ったと言えます。
次回【第3回】は、いよいよ広告配信の中身を作っていきます。 「どんなキーワードで広告を出すか?」「クリックされる広告文はどう書くか?」 成果を左右する「キーワード選定と広告文作成の極意」を解説します。ここを間違えると、誰にも見られない広告になってしまいます…。
次回も必見です!
前回の記事はこちら:Googleリスティング広告とは?仕組み・費用・メリットを初心者に図解【第1回】
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