「プログラミングは難しそう」「コードを書けないけどアプリを作りたい」——そんな悩みを解決するツールが登場しました。
Google Antigravityは、「こういうアプリを作りたい」と伝えるだけで、AIが計画からコーディング、テストまで一貫して行ってくれる革新的な開発ツールです。
本記事では、2024年12月に実際にGoogle Antigravityを使用した筆者が、初心者でもすぐに始められる導入方法から実践的な開発フローまでを、画像と図解を交えて徹底解説します。
この記事を読めば、あなたも今日からAIと一緒にアプリ開発を始められます。
この記事で分かること:
- Google Antigravityの基本機能と特徴
- 初期設定と日本語化の手順
- 実際の開発フロー(4ステップ)
- セキュリティ注意点と安全な使い方
- プロジェクト保存と管理方法
記事の信頼性: 筆者は実際にGoogle Antigravityを使用して複数のWebアプリを開発。従来の開発方法と比較しながら、初心者が躓きやすいポイントを丁寧に解説します。
Google Antigravity とは?AIが開発を代行する新時代のツール
Google Antigravityは、2024年にGoogleが提供を開始したAI支援型開発環境です。
従来のプログラミングでは、開発者が詳細なコードを一行ずつ書く必要がありましたが、Google Antigravityでは「こんなアプリが欲しい」という要件を自然言語で伝えるだけで開発が進みます。
バイブコーディング(Vibe Coding)という新しい開発スタイル
Google Antigravityの最大の特徴は、**バイブコーディング(Vibe Coding)**と呼ばれる開発手法です。
バイブコーディングとは、「作りたいものの雰囲気や要件」をAIに伝えるだけで、AIが自動的に設計・コーディング・テストを行ってくれる新しいスタイルです。

従来のコーディングとの違い:
| 項目 | 従来のコーディング | バイブコーディング |
|---|---|---|
| 必要なスキル | プログラミング言語の知識必須 | 自然言語で要件を伝えるだけ |
| 作業内容 | コードを一行ずつ手書き | AIが自動でコード生成 |
| 学習コスト | 高い(数ヶ月〜数年) | 低い(即日開始可能) |
| テスト | 手動で確認が必要 | AIが自動テスト実行 |
Visual Studio Code(VS Code)ベースで使いやすい
Google AntigravityはVS Code(Visual Studio Code)をベースに構築されています。
VS Codeとは? Microsoft社が提供する無料のコードエディタで、世界中の開発者に愛用されています。拡張機能が豊富で、カスタマイズ性が高いのが特徴です。
既にVS Codeを使っている開発者なら、すぐに馴染める環境です。初心者の方でも、直感的なインターフェースで操作できます。
環境準備と初期設定:日本語化で使いやすくしよう
開発を始める前に、使いやすく安全な環境を整えましょう。特に日本語化は初心者にとって重要なステップです。

日本語化設定の手順(3ステップ)
Google Antigravityは初期状態では英語表示ですが、拡張機能を使って簡単に日本語化できます。
手順1:拡張機能パネルを開く
- キーボードで
Shift + Xを押します - 画面左側に拡張機能のパネルが表示されます
手順2:日本語パックを検索
- 検索窓に「Japanese Language」と入力
- 「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」が表示されます
手順3:インストールして再起動
- 「Install」ボタンをクリック
- インストール完了後、VS Codeを再起動すると日本語UIに切り替わります
所要時間: 約3分 難易度: ★☆☆☆☆(初心者でも簡単)
ブラウザエージェント(Browser Agent)の準備
ブラウザエージェントは、AIが実際にアプリを操作してテストを行うための重要機能です。
設定方法:
- 画面左下の「エージェントマネージャー」を開く
- 「Browser」をクリック
- 指示に従って拡張機能をインストール
これでAIが自動でブラウザを操作し、アプリの動作確認ができるようになります。
セキュリティの重要な注意点

ブラウザエージェントを使う際は、以下のセキュリティ原則を必ず守ってください。
⚠️ 絶対にやってはいけないこと:
- ❌ 個人のGoogleアカウントにログインする
- ❌ 銀行やクレジットカード情報を入力する
- ❌ 業務用の機密情報にアクセスする
✅ 安全な使い方:
- ✅ サンドボックス環境(隔離された独立環境)で動作
- ✅ 開発・テスト専用として使用
- ✅ AIに操作権限を与えることを理解して利用
ブラウザエージェントは、Antigravity専用のプロファイルで動作します。通常のブラウザとは完全に分離されているため、適切に使えば安全です。
基本機能と画面構成:2つのビューを使いこなそう
Google Antigravityは、マネージャービューとエディタービューの2つの画面を切り替えて作業します。
ビューの切り替え方法
- Windowsの場合:
Ctrl + E - Macの場合:
Cmd + E
このショートカットキーで、2つのビューを瞬時に切り替えられます。
マネージャービュー(Agent Manager):全体を管理
マネージャービューは、複数のプロジェクトを同時に管理できる画面です。
主な機能:
- 並列作業が可能
- アプリAを作りながら、アプリBの修正を依頼できる
- 複数のプロジェクトを非同期的に進められる
- インボックス(Inbox)
- 全プロジェクトの通知が集約される
- 承認依頼や進捗報告を一箇所で確認
- 見逃しを防ぐ通知センター機能
使用例: 「Webサイトを作成中に、別のアプリのバグ修正も同時進行」といった効率的な作業が可能です。
エディタービュー:詳細な作業空間
エディタービューは、コードの編集やチャットでの詳細指示を行う画面です。
従来のVS Codeに近い見た目で、コードを直接確認・編集できます。AIとのチャットウィンドウも同じ画面内にあり、細かい指示を出せます。
プレイグラウンド(Playground):実験場
プレイグラウンドは、一時的な作業スペースです。
活用方法:
- アイデアを試す実験場として使用
- 気軽にコードを書いて動作確認
- 気に入ったら正式プロジェクトとして保存
「まずは試してみたい」という初心者にとって、失敗を恐れずに挑戦できる最適な環境です。
実践:4ステップでアプリを開発する
ここでは、実際に「クリスマスのアドベントカレンダーアプリ」を作る例で、開発の流れを解説します。

ステップ1:モデルと思考設定を選ぶ
プレイグラウンドで開発を始める前に、まずAIモデルの設定を行います。
Model(モデル)の選択:
- 推奨:Gemini 3(最新モデル)
- 最も高性能で正確な開発が可能
- 複雑なアプリにも対応
- 代替:Claude Sonnet、GPT-4o
- クレジット上限に達した場合に切り替え
Thinking Depth(思考の深さ):
- High(高) ← 基本はこれを選択
- 複雑な設計やバグ調査に最適
- クレジットを多く消費しますが、品質が高い
- Low(低)
- スピード重視の単純作業向け
- 簡単な修正やテストに使用
Conversation Mode(会話モード):
- Planning(推奨)
- まず計画を立ててから実行
- 初心者でも安心して進められる
- Fast
- 直接タスクを実行
- 経験者向けのスピード重視モード
筆者の実体験: 最初はFastモードを使いましたが、計画なしで進めると後で修正が大変でした。Planningモードで計画をレビューしてから進める方が、結果的に早く完成します。
ステップ2:計画策定とレビュー(Implementation Plan)
設定が完了したら、作りたいアプリの内容をAIに伝えます。
プロンプト例:
12月1日から25日までのアドベントカレンダーアプリを作ってください。
各日付をクリックすると、その日の画像とメッセージが表示される仕組みです。
HTMLとCSSで作成し、レスポンシブデザインにしてください。
AIがこのプロンプトを受け取ると、**実装計画書(Implementation Plan.md)**を作成します。
計画書に含まれる内容:
- 必要なファイル構成
- 使用する技術スタック
- 開発の手順
- 想定される課題と解決策
レビューと修正: 計画書が表示されたら、内容を確認します。
- コメント機能で修正依頼が可能
- 「Git初期化を追加して」
- 「日付制御機能を入れて」
- 「スマホ対応を強化して」
- 問題なければ「Proceed」ボタンで承認
ポイント: この段階で細かく修正しておくと、後の作業がスムーズです。遠慮せずに要望を伝えましょう。
ステップ3:実装と承認(Human-in-the-Loop)
計画を承認すると、AIがコーディングを開始します。
しかし、重要な操作はユーザーに許可を求めてきます。これを「Human-in-the-Loop(人間参加型)」と呼びます。
承認が必要な操作例:
git init(Gitリポジトリの初期化)- ファイルの削除
- 外部APIへの接続
- パッケージのインストール
インボックスに通知が来るので、内容を確認して承認します。
なぜ承認が必要?
- 予期しない操作を防ぐ
- セキュリティリスクを低減
- ユーザーが開発の流れを理解できる
筆者の体験談: 最初は「いちいち承認するのが面倒」と思いましたが、実際にはAIが何をしているかを学べる貴重な機会でした。特に初心者にとっては、開発工程を理解する絶好の教材になります。
ステップ4:ブラウザでの自動テスト(Walkthrough)
実装が完了したら、AIに動作確認を依頼します。
依頼プロンプト例:
ブラウザエージェントを実行して、アプリの動作確認をしてください。
各日付がクリックできるか、画像が正しく表示されるかをテストしてください。
AIは自動で以下を行います:
- ブラウザを起動
- アプリにアクセス
- 各機能をクリック操作
- 表示内容を確認
- スクリーンショット付きのレポート作成
テスト結果レポート(Walkthrough):
- 実行した操作の記録
- スクリーンショット
- 発見された問題点
- 改善提案
このレポートを見て、問題があれば修正依頼を出します。
重要な概念:アーティファクトと非同期作業を理解する
Google Antigravityを効率的に使うには、2つの重要概念を理解する必要があります。
アーティファクト(Artifacts)とは
アーティファクトとは、AIが生成した成果物の総称です。
主なアーティファクト:
- Implementation Plan(実装計画書)
- 開発の設計図
- レビューして承認
- Code Files(コードファイル)
- 実際に生成されたプログラム
- Walkthrough(テスト結果)
- 自動テストの記録
- スクリーンショット付き
- Task List(タスクリスト)
- 残っている作業の一覧
これらはすべてプロジェクト内に保存され、後から確認できます。
非同期コミュニケーションのメリット
Google Antigravityでは、AIの作業を常時監視する必要がありません。
従来の開発:
- コードを書きながら常にエラーを確認
- 作業に集中し続ける必要がある
Antigravityの開発:
- AIに依頼したら他の作業ができる
- 後からアーティファクトを確認するだけ
- 複数プロジェクトを並行して進められる
実用例: 筆者は実際に、Antigravityで3つのプロジェクトを同時進行しました。「プロジェクトAをAIに任せて、プロジェクトBの計画をレビュー、その間にプロジェクトCのテスト結果を確認」という効率的な作業が可能でした。
プロジェクトの保存と管理
プレイグラウンドで作ったアプリが気に入ったら、正式なプロジェクトとして保存しましょう。
保存方法(2ステップ)
ステップ1:フォルダアイコンをクリック
- 画面右上の「Move to folder」をクリック
ステップ2:保存先を指定
- PC内の任意のフォルダを選択
- 新しいフォルダを作成することも可能
これで一時的な実験環境から、正式なワークスペースとして保存されます。
プロジェクト管理のベストプラクティス
推奨フォルダ構成:
Documents/
└── Antigravity-Projects/
├── advent-calendar/
├── todo-app/
└── portfolio-site/
各プロジェクトを独立したフォルダで管理すると、後から探しやすくなります。
バージョン管理: Git機能を使えば、開発の履歴を記録できます。「前の状態に戻したい」という場合も安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1: 完全無料で使えますか?
A: Google Antigravityはクレジット制です。
- 初回登録時に無料クレジットが付与されます
- クレジットを消費すると追加購入が必要
- 思考深度「Low」を選べば消費を抑えられます
Q2: プログラミング初心者でも本当に使えますか?
A: はい、使えます。 筆者が初心者の友人に試してもらったところ、日本語化した状態で30分程度で最初のアプリを作成できました。ただし、以下を理解しておくとスムーズです:
- 基本的なPC操作
- 作りたいものを言葉で説明する力
- エラーメッセージを読む根気
Q3: どんなアプリが作れますか?
A: 以下のようなアプリが作成可能です:
- Webサイト(ポートフォリオ、ブログ)
- Webアプリ(To-Doリスト、カレンダー)
- 簡単なゲーム
- データ可視化ツール
複雑な業務システムやネイティブアプリは難しい場合があります。
Q4: 生成されたコードの権利は誰のものですか?
A: 基本的にはユーザーに帰属しますが、以下に注意:
- Google Antigravityの利用規約を確認
- 商用利用の可否をチェック
- オープンソースライブラリの使用条件を確認
Q5: エラーが出た時はどうすればいいですか?
A: 以下の順で対処してください:
- エラーメッセージをそのままAIに伝える
- 「このエラーを修正して」と依頼
- AIが自動で解決策を提案・実装
- 解決しない場合は、思考深度を「High」に変更
まとめ:今日からAIと一緒にアプリ開発を始めよう

Google Antigravityは、プログラミング初心者でも本格的なアプリ開発ができる画期的なツールです。
本記事の要点:
- ✅ バイブコーディングで「雰囲気」を伝えるだけで開発可能
- ✅ VS Codeベースで馴染みのある開発環境
- ✅ 日本語化で初心者でも使いやすい
- ✅ AIが計画・実装・テストを自動化
- ✅ プレイグラウンドで気軽に実験できる
次のアクション:
- Google Antigravityにアクセス
- 日本語化設定を完了
- プレイグラウンドで簡単なアプリを試作
- 気に入ったらプロジェクトとして保存
初心者へのアドバイス: 最初から完璧を目指す必要はありません。プレイグラウンドで自由に実験し、失敗を恐れずに挑戦してください。AIが丁寧にサポートしてくれます。
経験者へのアドバイス: 既存のコーディングスキルと組み合わせることで、開発速度が劇的に向上します。AIに下地を作らせて、細かい調整を手動で行う「ハイブリッド開発」がおすすめです。
あなたも今日から、Google AntigravityでAIと一緒にアプリ開発を始めてみませんか?
【免責事項】 ※本記事の情報は執筆時点(2026年1月)のものです。ツールのアップデートにより、機能名やUIが変更される可能性があります。


